ケララ州便り~ネストオフショアのブログ~

TOPICS

13.03.26

第6回 南インド ケララ州の消費について


(トリバンドラム市内の街角)

約2年間、ケララ州のトリバンドラムで生活をする中で、ここの人たちの消費に関して感じたことや聞いた話があるので、消費傾向というまで体系だったものではないですがまとめてみたいと思います。

①節約志向

「ケララ人はケチ」と自分で言うほど、ケララ人はお金を賢く使うらしいです。以前、会社の人と「金券ショップはケララで成立するか?」という話をしたことがあります。というのも、こちらでは「ミールスパス」という金券があるからです。


(ミールパス)

インドでは税金は累進課税になっています。例えば所得が100万円以下だと税率が5%、でも101万円だと10%、となるとします。その場合、所得が103万の人は99万円の人より多く税金を払うことになります。しかし、このミールスパスという形で4万円給料をもらうと、その分は非課税所得になり、5%の99万円で申告が可能になる、という微調整ができるシステムになっているようです。

この写真のミールスパスは左端が切れていますが、これはポストイットのような束をホチキスで留めたような感じで提供され、一枚一枚切り取って使うのでこのようになっています。この写真は50ルピーになっていますが、ほかにも5ルピー、25ルピーなど細かい支払いができるようになっているようです。


ちなみにこれを発行しているのはSodexoという会社です。
この会社のWEBサイトによると、インド全土に18,000の加盟店があり、1350以上のインドの町で使用が可能なようです。
スーパーなどでも利用は可能です。ミールスパスで買い物をして、現金でおつりをもらうことも可能です。ただ、一週間分の買い物をスーパーでする際に、たとえば支払いが800ルピーだとします。それを一枚50ルピーや25ルピーの束から破って支払うので、時間がかかり若干イラっとします。ちなみにこのミールスパスの有効期限は約一年です(この写真のミールスパスは2013年末で切れます)。そのため年を越すか越さないかという時期にミールスパスをおつりでもらうと、早く使わないといけないプレッシャーがかかります。
また、あくまでもこれは「ミールス」パスですので、加盟店での食事の支払いで使われるのが一番多いです。加盟店には、ミールスパス利用者が潜在的に顧客となる可能性が上がるというメリットがあります。テクノパークに入っている飲食店は大体が加盟店になっています。時にはテクノパークのフードコートではお釣りをミールスパスで渡される事もあり、ほぼ通貨として流通してしまっている側面もあります。

そんなワケで、このミールスパス(1000ルピー分)を920ルピーで買い取って、960ルピーで売る、といった商売はできるかも?と思ったので同僚に聞いてみました。すると、

「1000ルピーのミールスパスを980でも売る人が多分いないから、仕入れができない」

とのことでした。そんな「ケチ」なケララ人も、財布の紐が緩むことがあります。それは、「結婚式」と「オーナム」です。

②結婚式


(同僚の結婚式)

結婚式の際に、女性の家族が男性の家族に「ダウリー」を支払うことがあります。これは日本でいう結納金のようなもので、インドの習慣として一部の地域では現在でも残っています。

このダウリーの金額や内容が原因になって事件が発生することあり、社会問題として取り上げられることもあります。廃止すべきという意見もありますし、男性側が女性側家族に対して要求をしないケースもあります。しかし実際としては、やはり結婚式の際に車を買ったり電化製品をかったり、と何かとお金が出るケースがあるようです。

ここで例えば日本の「嫁入り包丁」の習慣を持ち込めると、日本の高級包丁が売れるのではないか、と思っています。インドの包丁はクオリティーが低く、ニンジンを切るのにも苦労します。そんな中、一本一万円・・・までいかなくても6,000円ほどの良い包丁を結婚式にあわせて買うと、嫁入り先のお母さんからは確実に喜ばれます。世代を超えて使える、親から子供へと世代を超えて受け継がれる一本の包丁・・・そんな広告はアリではないか、と思っています。

以前、同僚から頼まれて3,000円ほどのステンレス包丁をインドに買って持って行ったことがありましたが、とても喜ばれました。

「日本の包丁は切れすぎ。もう慣れたらしいけど、嫁が指を少し切ってしまったよ!」

と笑顔で語ってくれました。日本の包丁をインドに持って行った場合、このあたりでも注意が必要です。

②オーナム


(オーナムの行進)

オーナムとは、例えて言えば中華文化圏の旧正月のようなものです。ケララで使われる暦の中での新年のお祝い、というイメージです。この時期に、公務員はボーナスとして1~2か月分の給料が追加で支給されるらしいです(私はもらっていません・・)。消費が増える例としては、こんなニュースがありました。

ソニー・インディアは、2012年の7~9月に開催される南部ケララ州最大の祭り「オナム」期間中の売上高として、前年同期比3割増の13億5,000万ルピー(約19億円)を目指す考えを明らかにした。

また、2012年はルピー安傾向でした。

2012年の最高値  1万円→7000ルピー以上
2013年3月10日 1万円→5650ルピー

そのため、2012年は出稼ぎの海外在住インド人からの仕送りが為替の都合により普段より10~20%多くなり、オーナムの消費が多くなったという話も聞きました。

日系企業がケララで物を売るには、この2つのタイミングは考慮すべきだと思います。
ではまた!


(トリバンドラム市内の中心、イーストフォート)

※ <編集デスクより>
半年間のご拝読を有難うございました。インドオフショアのブログは今回を持ってしばらくの間、お休み致します。インドオフショアについて、ケララ州についてご不明な点等がございましたら弊社までお気軽にお問合せ下さい。

本ページへのご質問・ご感想は
nestsales@n-nest.co.jpまでご連絡願います。

▲このページの先頭へ